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ノーベル化学賞の吉野氏「EV需要に応える鍵は、バッテリーのリサイクル」

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Masumi Suga, ©2019 Bloomberg L.P.

(Bloomberg) — 電気自動車(EV)の需要の高まりに対応するには十分な原材料を確保することが必要だが、その鍵となるのはバッテリーのリサイクルだと、2019年ノーベル化学賞受賞者は発言した。

スマートフォンや自動車で使われているリチウムイオンバッテリー開発の先駆けとなった功績で、他の2人とともにノーベル賞を受賞した日本人化学者、吉野彰氏は、「ポイントは、電気自動車のバッテリーがリサイクルされ得るかどうかだ」と語る。「日本で廃棄された車のバッテリーがすべて回収・処理されれば、コストは見合うはずだ」

電気自動車も含めて、世界がバッテリー動力へと移行すれば、銅、ニッケル、コバルトといった鉱物製品への需要が高まるが、そうした原材料の供給が十分迅速に行われない可能性が懸念されている。そうした供給不足は、リサイクルが進展する大きなチャンスになるだろう。すでに中国は、この分野のリーダーとして台頭し始めている。

太陽光発電と風力発電

71歳の吉野氏は、109日(米国時間)に行われたブルームバーグ・ニュースのインタビューで、業界の次の課題は、車で使われるバッテリーに蓄えられる電気として、太陽光と風力の発電量を増やすことだと述べた。

2025年頃には世界で販売される新車の約15%がEVになるだろうと吉野氏は予測し、自動車業界ではその後、カーシェアリングや自動運転車でEVが使われていくだろう、と吉野氏は語った。「未来の理想的なスタイルは、人々が車を所有せず、サービスを利用したい時にいつでも自動運転車が来てくれることだ」

詳細記事: 電気自動車の次なる大レース、勝利を狙う中国

旭化成株式会社名誉フェローで名城大学教授でもある吉野氏は、英国生まれの米国人でニューヨーク州立大学ビンガムトン校教授のM・スタンリー・ウィッティンガム氏(M. Stanley Whittingham:77歳)と、ドイツ出身でテキサス大学教授のジョン・グッドイナフ氏(John Goodenough:97歳)とともに受賞した。

ウィッティンガム氏は1970年代に初めて、室温でリチウムイオンを電極間で行き来させられることを発見した。繰り返し充電を可能にする発見だった。バッテリーの素材であるリチウムが発火しやすいことがわかると、グッドイナフ氏が、利用しやすい技術へと変えた。そして、化学的に安定化させた吉野氏の研究によって、リチウムイオンバッテリーが今のように普及したのだ。

1991年に初めて市場に投入されて以来、リチウムイオンバッテリーは「われわれの暮らしに革命をもたらした。ワイヤレスで化石燃料のない社会の基盤を築き、人類に大きな恩恵を与えた」と、スウェーデン王立科学アカデミーは10月9日付けの声明で述べている。

この記事の執筆に関しては、鈴木偉知郎の協力を得た。

当記事執筆者の連絡先:Masumi Suga(東京):msuga@bloomberg.net
当記事担当編集者の連絡先:Phoebe Sedgmanpsedgman2@bloomberg.net)、Keith Gosman

©2019 Bloomberg L.P.

 

この記事は、BloombergMasumi Sugaが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせは legal@newscred.comまでお願いいたします。