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田中貴金属工業が、マレーシアの大手資源回収企業MEP Enviro Technology Sdn Bhd(MEPSB)との貴金属回収技術援助契約を締結
~拡大するマレーシアのエレクトロニクス産業において、E-wasteのリサイクルに貢献~
2024年9月11日
田中貴金属グループの中核企業として産業用貴金属事業を展開する田中貴金属工業株式会社は、マレーシアの大手資源回収企業MEP Enviro Technology Sdn Bhd(以下、MEPSB)との貴金属回収技術援助契約を締結したことを発表します。MEPSBは、マレーシア・ペナン州のブキット・ミニャック工業団地に新たな回収工場を建設し、現地時間8月8日に落成式を行いました。落成式では、田中貴金属工業とMEPSBの貴金属回収技術援助契約の調印式も併せて実施されました。
<調印式の様子>
(左から、Dato Ivan Ong, Director of MEP Enviro Technology Sdn Bhd/
YB Mr H’ng Mooi Lye, Penang State Exco for Local Government and Town & Country Planning/
田中貴金属工業 取締役常務執行役員 道前 彰彦)
マレーシアにおける電子部品・半導体製造などのエレクトロニクス産業は、1970年代に多国籍企業が進出したことをきっかけに、50年以上に渡り成長を続けてきました。現在、ペナン州には300社以上の多国籍なエレクトロニクス製造工場があり、多種多様な電子部品・電子機器・半導体の製造が行われています。また、2024年5月には、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相によって、「マレーシア半導体産業の高度化を促す国家半導体戦略(NSS)」が発表されるなど、今後のさらなる拡大が見込まれる市場となっています。
MEPSBの回収工場において田中貴金属工業は、E-waste※からの貴金属リサイクル技術支援を行います。MEPSBが、マレーシア国内において廃棄物の集荷および、貴金属を濃縮するための前処理を行います。そして、その濃縮された貴金属を日本の田中貴金属の拠点で高純度精製を行い、再利用可能とします。拡大し続けるマレーシアのエレクトロニクス産業において、田中貴金属工業が培った貴金属リサイクルプロセスを導入することで、貴金属回収における高いリサイクル率への貢献ができると考えます。田中貴金属工業取締役常務執行役員の道前 彰彦は、「大手リサイクル企業であるMEPSBと連携することで、マレーシアで貴金属材料のリサイクル事業を加速させます。また、2025年4月のバーゼル条約の改定を見据えて、各国でのリサイクル体制の強化が求められています。田中貴金属工業では、今後も貴金属製品の生産からリサイクルまでのネットワークを東南アジアにも広げていきます」と話しています。
田中貴金属工業では、貴金属リサイクルのグローバル展開を推進しています。マレーシア国内において、新たな貴金属リサイクルスキームを構築したことをきっかけに、東南アジアをはじめとする世界各国において、さらなる貴金属リサイクル事業の展開を行っていきます。
※E-waste:電気電子機器廃棄物、電子ごみともいわれます。電気・電子製品の廃棄物や、電子部品・半導体などの製造上で発生する金属片・くずや廃棄物などのプロダクションスクラップを指します。
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