貴金属めっき電極 (PEM型水電解用GDL・不溶性電極)

貴金属めっき電極 (PEM型水電解用GDL・不溶性電極)

貴金属めっき電極 製品イメージ

再生可能エネルギーを活用したグリーン水素の生産にPEM型水電解は最適な方式のひとつです。
当社は不溶性電極で培われためっき技術で電気伝導性・耐久性・ガス拡散性に優れたPEM型水電解用電極(給電体/GDL/PTL)を提供し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献します。

PEM=Proton Exchange Membrane (固体高分子電解質膜)
GDL=Gas Diffusion Layer (ガス拡散層)
PTL=Polus Transport Layer (多孔質輸送層)

PEM型水電解用電極(給電体/GDL/PTL)

田中貴金属のPEM型水電解用電極(給電体/GDL/PTL)

  • コストや性能(電気伝導性・耐久性・ガス拡散性)のバランスに合った基材の選定が可能です。
  • エキスパンド、マイクロメッシュ、多孔質体(繊維焼結体・粉末焼結体)など多数の基材において白金めっきの実績があります。

【チタン エキスパンド】

特長

  • 広く市場に流通しているため、比較的安価な基材です。(最小開口2.0㎜×1.0㎜)

チタン-エキスパンド電極の外観と拡大写真

【チタン マイクロメッシュ】

特長

  • 基材表面が平滑なため、CCMとの接合時の物理的なダメージの緩和を期待できます。
  • 開口サイズ、配列はオリジナル設計が可能です。

チタン-マイクロメッシュ電極の外観と拡大写真

【チタン 多孔質体(繊維焼結体、粉末焼結体】

特長

  • 複雑な多孔質構造でガス供給の均一性などが期待できます。

<繊維焼結体>
チタン-繊維焼結体電極の外観と拡大写真

<粉末焼結体>
チタン-粉末焼結体電極の外観と拡大写真

不溶性電極

田中貴金属の不溶性電極

  • 白金めっき、白金/イリジウム合金めっき、金めっきなどの各種貴金属めっきや、酸化イリジウムコーティングに対応いたします。
  • 基材の形状は板状、棒状、ターミナル加工など、さまざまな形状加工に対応いたします。
  • サイズ、形状やアプリケーション別に最適な不溶性電極をご提案いたします。

<形状加工例>

  • 不溶性電極(板状)の加工例
    板状
  • 不溶性電極(メッシュ)の加工例
    メッシュ
  • 不溶性電極(ターミナル加工)の加工例
    ターミナル加工
  • 不溶性電極(円柱加工)の加工例
    円柱加工

<膜厚例>

  • 不溶性電極 白金0.1µmの表面SEM画像
    表面SEM画像
    白金 0.1µm
  • 不溶性電極 白金30.0µmの断面SEM画像
    断面SEM画像
    白金 30.0µm

各種不溶性電極アプリケーション

【アルカリイオン整水器】【電解水素水】

特長

  • 弊社独自の処理技術により、薄膜でも均一なPtめっきが可能です。(ミクロプレート)
  • 電極のスケール付着防止に必要な極性切替に対し高い耐久性を持ちます。
  • 一般的な塗布焼成電極に比べ長寿命化が期待できます。(当社比較)
  • 自動式量産ラインによって、低コストでの大量生産が可能です。
SEM ×1000 SEM-EDX
Ptマッピング
ミクロプレート ミクロプレートのSEM×1000画像 ミクロプレートのSEM-EDX Ptマッピング画像
通常めっき 通常めっきのSEM×1000画像 通常めっきのSEM-EDX Ptマッピング画像

不溶性電極の自動量産ライン
自動量産ライン

【次亜塩素酸水】【酸性水】【アルカリ洗浄水】

特長

  • 白金めっき、白金/イリジウム合金めっき、酸化イリジウムなどの電極触媒をラインナップしています。塩素発生効率や極性切替などの特徴から、用途に応じた電極の選定が可能です。

製品ラインナップ

Pt PtIr
(KP #34)
PtIr + IrO2
(KP #72)
IrO2
(KP #100)
塩素発生効率
極性切替

KP #100
KP #100

触媒層構造イメージ図

  • KP #34の触媒構造図
    KP #34
  • KP #72の触媒構造図
    KP #72
  • KP #100の触媒構造図
    KP #100

【表面処理用アノード】

特長

  • 大型めっき槽によって最大1.8m×1.2mのチタン基材に白金めっき処理が可能です。
  • チタン基材を再利用してリコート(再めっき)が可能です。
    ※使用済み電極に残存していた白金は状況によって有価で買取りいたします。
  • 1.8m×1.2mのチタン基材への白金めっき処理
  • [めっきのリコーティング](左)実施前、(右)実施後

その他めっき技術

【微小基材へのめっき】

特長

  • Φ3mmの球体といった微小な基材に対してもめっき加工が可能です。
    サイズ形状に合わせて、ラック法だけでなくバレル法を用いてめっきすることも可能です。
  • Φ3mm球体
    Φ3mm球体へのめっき(左)めっき前、(右)めっき後
  • バレルめっきライン
    バレルめっきライン

【固体高分子膜への貴金属めっき】

特長

  • 白金を固体高分子膜にめっき処理(無電解めっき)することができます。
  • 水の電解処理や水電解の分野での使用が期待されています。

固体高分子膜へのめっき

  • [固体高分子膜への無電解めっき](左)めっき前、(右)めっき後
  • [固体高分子膜への無電解めっき] めっき範囲指定
    めっき範囲は任意に
    指定可能

【白金メッシュ】

特長

  • 電鋳技術を応用して、Φ3~4µmの穴が開いた白金純度99.90%以上のメッシュを製造できます。
  • ニッケルフリーでEUのニッケル使用制限指令にも適応しています。(RoHS適応)
  • 医療用ネブライザーでの使用実績があります。
  • 穴径 Φ3~4µm
    白金メッシュの穴径 Φ3~4µm