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アマゾンとスペースX、NASAの月面着陸ミッションに名を連ねる

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アメリカ航空宇宙局(NASA)は4月30日、有人月着陸プロジェクトに向けて、月着陸船の開発を主導する民間宇宙企業3社を選定した。

アマゾンのCEOジェフ・ベゾスが所有するブルー・オリジン(Blue Origin)、イーロン・マスクが率いるスペースX(SpaceX)、アラバマ州ハンツビルに本拠を置くダイネティクス(Dynetics)の3社だ。

開発された月着陸船は、宇宙飛行士を、月の軌道から月面まで運んで戻ってくる。契約金額は、ブルー・オリジンが5億7900万ドル、スペースXが1億3500万ドル、ダイネティクスが2億5300万ドルだ。

契約期間は10カ月。各チームは、提案したソリューションをどのように実用化するかをNASAとともに決定することになる。

NASAはこれまで、宇宙船の設計方法を厳密に指定していた。しかし今回は、よりコスト効率の高い宇宙関連ハードウェア製造方法を開発する小規模な航空宇宙企業と協力しながら、プロジェクトを進めようとしている。NASAのジム・ブライデンスタイン(Jim Bridenstine)長官は、「月着陸を実現する能力が十分あると判断し、この3社を選定した」と述べた。

3社のアプローチは少しずつ異なっており、NASAは今後、どのソリューションが実用可能な月着陸船の開発につながるかを見極めることになる。

ブルー・オリジンは、3段式の月着陸船を提案している。地球に帰還する際には、軽量化のため、月面で着陸用エンジンを切り離す。スペースXは、多用途の「スターシップ(Starship)」ロケットを使う計画で、火星ミッションにも使用可能だと述べている。ダイネティクスは、あらゆるロケットで打ち上げが可能という革新的な月着陸船を計画している。

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NASAの有人探査部門次長のダグ・ロベロ(Doug Loverro)は、「私たちは、NASAの協力者として、業界最高のアイデアを持つ企業を選びました」と述べている。「これは本当の意味で、再び月を目指すというパズルにおける最後のピースです。残りのピースはすでにそろっており、これが最後の大きなピースでした。これで計画を進めることができます」

月面着陸が実現すれば、1960年代後半~1970年代前半のアポロ計画以来初めて、宇宙飛行士が月を歩くことになる。

今回のプロジェクトはアルテミス計画と名付けられている。アルテミスはギリシャ神話に登場する月の女神で、アポロの双子とされる。月着陸の歴史において初めての女性と新たな男性を、2024年までに月に送り込むことが目標だ。

これは当初の計画より4年早い。NASAは当初、月軌道にゲートウェイと呼ばれる宇宙ステーションを建設する計画を立てていた。ゲートウェイへのドッキング後、宇宙飛行士が月着陸船に乗り換え、月面まで「運ばれる」という計画だ。

ところが2019年3月、米副大統領のマイク・ペンスが計画を4年前倒しするよう命じた。ドナルド・トランプが大統領選挙に勝利した場合、2期目の終わりを祝福するという政治的動機に基づく命令だと広く考えられている。

NASAは2020年4月30日の記者会見において、この短い期限に間に合わせるため、最初の月着陸ではゲートウェイを全く使わない可能性が高いと明言した。まずは月着陸を実現させてから、欧州宇宙機関(ESA)や宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの国際パートナーとともに、2028年の持続可能な月計画へと発展させることになる。

ブライデンスタイン長官は記者会見で、与野党の政治家たちと話し、両党から月計画への幅広い支持を得られたと報告した。ただし、米連邦議会がNASAの予算を承認する必要がある。月着陸船の開発を進めるには、2021年に予算を30億ドル上乗せする必要がある。2020年度のNASA予算は226億ドルだ。

NASAへの提案を行った企業は、少なくともあと1社ある。巨大航空宇宙企業のボーイングだ。NASAは今回、ボーイングと契約を結んでおらず、記者会見でその理由に触れることもなかった。

ボーイングは2019年12月、NASAの宇宙飛行士を国際宇宙ステーション(ISS)に輸送する宇宙船スターライナー(Starliner)の試験飛行を中止している。

この記事は、The GuardianのStuart Clarkが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。