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アップル出身のエンジニアが設立したスタートアップ企業、自動運転車用センサーを発表

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Handout/Reuters

サンフランシスコ発(ロイター)──アップルの元エンジニア2人は(2018年)101日、2人が起業したアエヴァ(Aeva Inc,)が製造しているセンサーシステムについて、新たな詳細を明らかにした。自動運転車が周囲を視認するのを助けるセンサーだ。

アエヴァを設立したのは、自動運転車プロジェクトが含まれるアップルのスペシャル・プロジェクツ・グループを去ったソロウシュ・サレヒアンとミナ・レズクだ。

アエヴァは現在、自動車の数百メートル前方にある道路や車両、歩行者などの環境を車が察知するのを助ける機器に取り組んでいる。他社製のソフトウェアや制御装置を含む自動運転技術を結びつける重要な機器になる見込みだ。

同社技術のデモンストレーションは、9月終わりにサンフランシスコの倉庫で行われた。モックアップ道路に駐車されたアウディの白いSUV車に搭載されたアエヴァの機器は、キックスクーターに乗ってすばやく移動する同社の従業員たちを捉えて画像化する。車両に近づいたり遠ざかったりするたびに、従業員の画像は色が変わった。

他の自動運転車システムでは、こうしたデータは、各メーカーの別々のセンサーから送られてくる。レーダーが速度を測定し、「LiDAR(ライダー)」が奥行きを測定。標準的なカメラが、車載コンピュータが分析できるデジタル画像を捉えるといった具合だ。こうしたデータ・ストリームは、「センサーフュージョン」と呼ばれる段階で統合される必要がある。

アエヴァは、そうした機能を1つの機器に組み込み、外部での「フュージョン」段階を省くことを目指している。同社の機器は、動きや奥行き、速度、反射光を検出するセンサーを備えており、それらをまとめるAIチップを搭載している。

サレヒアンはロイターのインタビューで、「われわれはこの技術を一から開発したので、データに対して、ハードウェア内の奥深くから、類のないアクセスができる」と語った。

Person using car in autopilot mode hands free

アエヴァが進出するのは、自動車メーカーに販売するセンサー製造という、競合会社がひしめく分野だ。フォルクスワーゲンAGの新しいアウディセダンの1つは、ヴァレオ(Valeo)のレーザースキャナーを搭載している。BMWグループは、新しいセンサーをめぐってイスラエルの新興企業イノヴィズ・テクノロジーズ(Innoviz Technologies)と提携している。フォード・モーターは、LiDARを長年製造しているベロダイン(Velodyne)に7500万ドルを投資した。

ストラテジー・アナリティクスの自動運転車専門アナリストであるアンジェロス・ラクリンティスは、今のところ最も多く採用されているのは既存企業のセンサーだと語る。だが、2020年代半ばまでは、自動運転車が大量に路上を走ることはないので、新規参入企業が自動車メーカーに勝つための時間は、「今でも、ある程度存在している」という。

自動車メーカーは費用を気にする。一部の奥行きセンサーは、高価な特注レーザーチップを使用している。アエヴァは、採用しているチップや最終的な費用を明らかにしていないが、高価な部品は避けてきたと述べている。

「高出力レーザーはもう必要ない。すでに大量生産されているレーザー光源やセンサーを使用しようとしている」とレズクはロイターに語った。

(報道:スティーブン・ネリス、編集:シンシア・オスターマン)

この記事は、Reutersのスティーブン・ネリスが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。