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サムスンの新しい冷蔵庫は「収穫」できる
コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)の展示会場。部屋の向こうにあるサムスン(Samsung)の冷蔵庫「ビスポーク・プラント(Bespoke Plant)」は、ここから見ると普通の高級冷蔵庫だ。しかし歩み寄ると、近接センサーが反応し、扉が透明になる。そして、マスタードや牛乳の代わりに、内部で栽培されている植物があらわになる。
ビスポーク・プラントはまだ試作品だが、サムスンのさまざまな技術が興味深い形でミックスされている。家電部門以外からも、いくつかの技術を取り入れているのだ。
よく見かける観音開きの冷蔵庫の半分が、栽培室になっている。何を育てるかにもよるが(例えばキャベツであれば、大きなスペースが必要だ)、植物が約45ポッド入る。植物は、必要な肥料などが入った土が入ったポッドで栽培されており、これらのポッドは棚のスロットにぴったり収まっている。トレイには、水やり用の口が並んでおり、冷蔵庫の下部にある濾過装置から吸い上げられた水が植物に供給される。この濾過装置は、ちょうど、冷蔵庫の自動製氷機のように配管に接続されている。
ポッドに付けられたQRコードが、冷蔵庫に対して、何の種が植えられているかを伝え、最適な量の水と光が与えられる。同じ植物ばかりを育てることもできるし、相性の良いハーブを組み合わせることもできる。
ビスポーク・プラントには、通常のビスポークシリーズの冷蔵庫と同様に、光学センサーが付いている。このセンサーを使って冷蔵庫の中身をモニターし、ショッピングリストの作成を手伝ったり、今ある食材を使ったレシピを提案したりする。
さらに、ビスポーク・プラントでは植物の成長を追跡し、専用スマートフォンアプリに最新情報を送信したり、栽培室が混み合って植物の成長が阻害されないよう、棚の高さを自動調節したりしてくれる。
照明システムは、同社テレビ部門のLEDを使用したもので、植物ごとに必要な量の光を当てる。
実際のところビスポーク・プラントは、実験装置と高級キッチン用品を融合させたもののように感じられる。まだ試作品にすぎないが、驚くほど詳細まで作り込まれている。アプリも完成しており、新しいポッドを注文したり、植物の成長を追跡したりできる。将来、何らかの形で商品化されても不思議ではない。
この記事は、Popular Scienceに掲載されました。
この記事は、Popular ScienceのStan Horaczekが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。