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フィンランドに5Gのショールームが登場――車両の遠隔操作や携帯電話の建築3Dモデルを紹介

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2月に開催予定だったモバイル業界の見本市「MWC 2020」が中止になったため、欧州の通信事業者は5Gの最新イノベーションを世界に披露する機会を奪われたが、世界に先駆けて5Gを提供しているフィンランドの通信事業者エリサ(Elisa)は、首都ヘルシンキに「Elisa 5G Showroom」を開設し、セルラー通信の次世代の応用例を紹介している。驚いたことに、競合他社が提供しているようなスピードテストをそのまま拡充したものではない。エリサが力を入れているのは、産業と社会を変えるかもしれない5Gの衝撃を示す、「これまで見たことのない」実際的なデモだ。

デモの1つは、150km離れた場所にある車両(ここではトラクターが使われている)を、360度4Kカメラとセキュリティに優れた5Gネットワーク接続を使って操作できるというものだ。複数の企業が、5Gを利用して重機を遠隔操作できるとうたっているが、エリサが示しているのは、5Gによる低遅延の高速接続を使えば、トラクターの屋根から見た周囲の状況が離れたところにいる運転者に完全にリアルタイムで届けられ、実際に農場にいなくても安全に農作業ができるようになる、ということだ。

次は、5Gの高帯域幅と低遅延性が建築業界にどう役立つのかを実感できるデモだ。エリサはアールト大学と共同で、非常に複雑で何ギガバイトもある建築の3Dモデルをクラウドからストリーミングで表示でき、タッチ入力で複数のアングルを切り替えられる携帯電話アプリを開発した。写真に迫る精度があり、建物の設計、建設、設備の各段階で適切な3Dビューを利用できるようになる。この3Dモデルは、携帯電話本体のハードウェアでは保存もレンダリングもできないが、5Gとクラウドなら複数の人が手軽に利用できる。

もう1つのデモは、そこまで先駆的なものとは言えないが、実際の魅力がわかりやすい。エリサはヘルシンキの海岸から、ドローンによる360度ライブ映像をこのショールームのVRグラスに8Kでライブ送信している。5Gならこれほど高解像度でワイドな動画を、固定カメラからの動画であれ、空中を移動するカメラからの動画であれ、ユーザーが自分の目で確かめられるということがわかる。エリサは5Gドローンついて、消費者向けだけではなく、救急サービスが安全な場所から救助活動を行うのにも役立つ可能性を示している。

Elisa 5G Showroomではこの3つのデモのほかに、よくある4Gと5Gのスピードテスト、ロボットじゃんけんゲームなどの実演、医療や産業への応用例など、6つのデモが展示されている。Elisa 5G Showroomは現在、この場所で公開されている。

この記事は、VentureBeatのJeremy Horwitzが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。