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インドのゴールド・ジュエリー・リサイクル、今年は過去最高を更新か

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(Bloomberg)──インドでは2023年、国内での金価格が高騰している。そのため同国民は、記録的な量の中古の金宝飾品を売却するだろうと、ワールド・ゴールド・カウンシルが伝えている。

インド国内の金価格が上昇し続けた場合、リサイクル地金の販売量は20%以上急増し、2019年に記録した過去最高の119.5トンに匹敵すると予想されている。そのため、23年におけるインドの金輸入量は減少する可能性が高い。ワールド・ゴールド・カウンシルのインド地域担当最高経営責任者(CEO)、P.R.ソマスンダラム(P.R. Somasundaram)氏は、ムンバイで受けたインタビューでそう語った。

世界第2位の金輸入国であるインドの輸入量が減少すれば、現在1オンスあたり1960ドル(約27万3000円)近くになっている国際価格に、多少の下落圧力がかかる可能性がある。インドの金価格は、過去12カ月でほぼ20%上昇した。この上昇率は、世界の金価格上昇率の2倍を超える。ルピーの値下がりにより、金価格がさらに高騰したためだ。

金はインドにおいて人気の投資対象であり、銀行を利用するのが難しい農村地域ではなおさらだ。農村部では豊作の際に金を購入し、必要に応じて売却して種や肥料などの物品を購入することが多い。インドの一般家庭と寺院が所有している金は、合計で約2万5000トンにのぼる。

エルニーニョなどの影響で2023年におけるモンスーン期の雨量が少なかった場合、中古金の販売量がさらに増える可能性があるが、雨季は始まったばかりなので、断定には時期尚早だとソマスンダラム氏は述べた。

関連記事:Monsoon Finally Arrives in India After Longest Delay Since 2019

インドにおけるリサイクル金(現金のために売却される地金または宝飾品と定義される)の販売量は2023年の最初の3カ月に、前年同期比で25%急増して約35トンになったことを、ワールド・ゴールド・カウンシルのデータが示している。同期間の地金購入量は、17%減少して112.5トンになった。

全インド宝石・宝飾審議会(All India Gem and Jewellery Domestic Council)の元会長、アシシュ・ペテ(Ashish Pethe)氏は、「これまでは、取引された金100グラムにつき大体25%が中古宝飾品の販売でした」と述べている。金価格が上がり続ければ、この割合は35~40%に達する可能性もあると、ペテ氏は語った。

執筆協力:ジェイソン・スコット(Jason Scott)

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©2023 Bloomberg L.P.

この記事は、BloombergのSwansy Afonsoが執筆し、Industry Dive Content Marketplaceを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@industrydive.comまでお願いいたします。