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田中貴金属グループ、国内最大級500kW燃料電池発電設備を導入し生産工場における水素エネルギー活用を推進

~発電容量が国内最大級※1となる500kW定置型純水素燃料電池などにより2030年度までに50%以上のCO2削減を目指す~

<田中貴金属工業設備導入イメージ 提供:東芝エネルギーシステムズ>

2024年3月12日

TANAKAホールディングス株式会社は、田中貴金属グループリサイクル事業の重要拠点である神奈川県湘南工場に、国内の民間利用では発電容量が最大級となる500kW(キロワット)定置型純水素燃料電池設備を導入します。発電効率を最適に制御する東芝エネルギーシステムズ製純水素燃料電池「H2Rex™」の設置を決定し、2026年に稼働を開始します。

【カーボンニュートラルへの取り組み】
田中貴金属グループは、2050年におけるカーボンニュートラル達成へ向けて、ポラリス大作戦※2を進めており、2030年にCO2排出量を2013年比50%以上削減するために、エネルギー効率の向上と製造プロセスの改善、使用するエネルギーのグリーン化など、排出量削減の活動を継続的に実施しています。この度の水素エネルギー活用は本施策のひとつとして行われるものです。

【純水素燃料電池システムとは】
導入される純水素燃料電池システムは、水素と酸素を利用して水の電気分解と逆の化学反応によって発電するシステムです。都市ガスなどから水素を抽出する家庭用の燃料電池とは異なり、水素を直接用いて発電するため、CO2を排出せず高効率での発電が可能です。また災害時にも電源供給が絶たれないバックアップ電源として活用でき、低騒音・低振動のため地域環境に配慮されています。

【導入効果】
湘南工場では本設備の導入によって使用電力量の25%が燃料電池発電に替わり、年間1,979t(以下田中貴金属グループ計算値)のCO2排出量削減が見込まれます。この削減量は湘南工場において2030年CO2排出削減目標の32%に充当します。

【川崎カーボンニュートラルコンビナート形成推進協議会等への加入】
田中貴金属グループでは、本施策以降も水素エネルギーの利用を拡大します。それに伴い水素需要が増大するため、神奈川県内の水素先進都市であり臨海部での水素供給拠点の構築を目指す川崎市※3に期待することとなりました。同市の構想と戦略に賛同する企業等が集い、施策を検討・推進する官民協議会「川崎カーボンニュートラルコンビナート形成推進協議会」「川崎港カーボンニュートラルポート形成推進協議会」へ入会し、同市や関係企業との連携を深めていく考えです。

※1:2024年3月時点、提供元東芝エネルギーシステムズ調べ。
※2:ポラリス大作戦は田中貴金属グループカーボンニュートラル宣言のもと進められているプロジェクト。ポラリス(北極星)を「不動の道しるべ」の象徴として、CO2削減目標に向かって確実に歩みを進める意味を込めています。
※3:川崎市(神奈川県)は2015年に「水素社会実現に向けた川崎水素戦略」策定、関係企業とともに様々な実証プロジェクトを実施してきた水素先進都市のひとつと言えます。
協議会WEBサイト https://www.city.kawasaki.jp/590/page/0000139903.html

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