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About Elements
美しい未来のために、
社会を支えるテクノロジーを
TANAKAは、「社会価値」を生む「ものづくり」を世界へと届ける「貴⾦属」のスペシャリスト。
そして、「Elements」は、わたしたちのビジネスや価値観に沿った「テクノロジー」や「サステナビリティ」といった
情報を中⼼に提供しているWEBメディアです。
急速にパラダイムシフトが起きる現代において、よりよい「社会」そして豊かな「地球」の未来へと繋がるヒントを発信していきます。
GX推進やEV普及を支えるパワー半導体の進化。その土台を支える素材開発の現状に迫る
貴金属素材のポテンシャルを最大限に生かす田中貴金属グループ
南川:そういった状況下で田中貴金属グループが果たすべき役割についてはどのように考えていますか?
安部:我々は貴金属を用いた先端素材メーカーです。役割の1つは貴金属素材のポテンシャルを最大限に活かすこと。もう1つは長年の技術開発で培われたプロセス技術を用いて業界に貢献することです。
1つ目の素材のポテンシャルを最大限に活かす点は、抵抗値の低さ、高い導電性、化学変化の少なさと信頼性など、貴金属特有の素材の良さを活かした先端材料の開発です。
無垢の素材だけではなく、合金にしたり、添加物を入れたりと機能性を付与する技術開発は無限大です。また貴金属は価格が高いイメージですが、貴金属の含有量を減らすなどコスト削減のロードマップを描きながら業界ニーズに応えていきます。
もう1つは、長年の歴史の中で扱ってきた貴金属以外の材料でして、その代表格がまさにパワー半導体対応のボンディングワイヤで、アルミや銅系の材料の製品があります。元々は金線で半導体用に提供していたのですが、そのプロセス技術を応用し、アルミでも一番早く開発と量産ができたのです。
貴金属をコアとした技術開発力を応用して、貴金属以外の材料でも、アプリケーションに合った材料を展開できるのが、田中貴金属グループの強みです。
最終アプリケーションも含め業界全体の動向を把握しながら、次の先端素材の開発を先回りしながら続けていきたいと思っています。
南川:素材の開発という意味では、半導体だけの話ではないのですが、AIの力を借りて新しい材料を開発する時代になってきています。
半導体という枠に収まらず、新しい素材を作れるかもしれません。そういうことをぜひやってほしいなと思います。
安部:いいアイディアをありがとうございます。
田中貴金属グループは2025年7月に140周年を迎えます。200年企業を目指すべく、「Dock2085」という新しい探索チームが会社の中で立ち上がりました。
そこではまさに、アプリケーションはまだ分からないものの興味深い機能発現の研究や、これまで貴金属が関わったことのないビジネス分野の模索をしています。現在のビジネス強化と、将来への種蒔き活動、その両方を推進していきます。
最後に私どもへの応援のようなコメントもいただきまして、ありがとうございました。引き続き半導体業界に貢献できる企業の1つとして、頑張っていければと思います。
トータルショリューションを提供する田中貴金属のパワーデバイス向け製品
【各種電極、メタライズ層】
各種めっきプロセス
ボンディングパッド向けメタライズ層
- ・Ni/Pd/Au、Ni/Au、Ag他
- ・ボンディングワイヤとパッドの素材組合せに適した提案
- ・高信頼性と高生産効率を両立
オーミック接合向け裏面電極
- ・Ni/Au他
- ・低応力でウェハー反りを抑制
- ・ダイアタッチの接合性良好
リードフレーム、銅クリップ、PCB向け
- ・Ni/Pd/Au他
- ・Ni層の拡散を防止
- ・Au層を薄膜化、全体コストを低減
各種めっきプロセス
スパッタリングターゲット
各種貴金属ターゲット、合金ターゲット
- ・Au、Ag、Pt、Pd、Ir等の純貴金属ターゲット
- ・貴金属合金ターゲット
- ・各種電極、メタライズ層に適した高純度ターゲット
- ・ピンホール、酸化物、ガス等欠陥のない成膜
- ・高い耐環境性(耐硫化、耐湿度)の銀合金ターゲット
スパッタリングターゲット
関連情報
パワー半導体パッケージング技術の最新動向、高放熱性・高耐熱性を実現する最先端素材
スマートフォンや電子機器等の省エネ化、EV等の次世代モビリティ、基地局、再エネの電力制御など、パワー半導体の技術開発は、ますますの高出力化や高効率化が進みます。
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