金―すず合金 組立材料

金―すず合金 組立材料

金―すず合金 組立材料 製品イメージ

高い封止・接合信頼性への提言、金-すずろう材。
あらゆる用途、あらゆる加工条件にフレキシブルに対応します。

高周波デバイスや光通信デバイスの接合材、高温はんだ鉛フリー代替材料として使用できる金-すず合金材料です。
ろう材単体での供給のほか、蒸着材やスパッタリングターゲットへの加工も可能です。更に金属材料やセラミックスに必要な分量だけ予め溶融接合した融着加工品としても、供給可能です。
また、発光デバイス用に開発した金-すず付ガラスリッド製品もラインナップしております。

金ーすず合金 組立材料概要

特長

  • 使用条件に合わせ、金-すずの組成調整が可能
  • 金リッチ層の改善が可能
  • ボイド(空孔)発生等のトラブルの少ない優れた封止信頼性
  • 封止されたデバイスは鉛フリーはんだを用いた基板実装が可能

ラインナップ

組成 融点 (℃) ビッカース硬さ (HV) 比重
AuSn18   278-360℃   145   14.89  
AuSn20 278-300℃ 135 14.52
AuSn21 278℃ 135 14.35
  AuSn21.5   278℃ 135 14.26
AuSn90 217℃ 17 7.78

掲載製品以外の組成も対応可

加工製品群

形状 最小寸法
リボン 15µm厚
  プリフォーム   20µm厚
ワイヤ   φ0.2mm  
ボール φ0.08mm
ターゲット 3.0mm厚

最小寸法は品種・成分・形状等により異なります

用途

半導体レーザーモジュール、光素子部品、SAWフィルタ、水晶振動子、ミリ波・マイクロ波レーダー部品、リードフレーム、リードピン、各種セラミックパッケージ 他

水晶振動子パッケージAuSnリッド(Windowタイプ)

AuSnリッド(Windowタイプ)左から2016用、1612用、1210用、1008用

加工応用例-融着加工品

特長

  • 部材表面のAuめっき厚に応じてAuSn組成とボリュームを最適化させ、金リッチ層の改善(接合・気密性向上)が可能
  • セラミックス以外にも、メタライズされた基板や導体面への融着加工が可能
  • 最新設備により金-すず材の高い寸法精度を実現
  • アセンブリ工程の短縮と、製品歩留の向上に寄与
AuSn組成の違いによるリッド断面組織の変化
[AuSn組成の違いによるリッド断面組織の変化]AuSn20

AuSn20

[AuSn組成の違いによるリッド断面組織の変化]AuSn21.5

AuSn21.5

加工製品例

  • お客様支給材への融着加工
    • セラミック製品の導体面
    • ヒートシンク、リードフレーム
    • 半導体、化合物素子
  • ピン(ニッケルめっき + 金めっき)…基材にはKOV、FeNi銅、鉄 他
  • リッド製品(平板、絞り)…基材にはセラミック、KOV、FeNi  他
  • パッケージ封止用金-すず融着リッド(上段のAuSnリッド及び下段のSke-Lid)
  • 小型水晶振動子パッケージの封止用に開発した当社製キャップ(Windowタイプ)は、気密封止される際、金-すずがキャップの内側へ流れない設計のため、従来よりも少ない金-すず量で高い封止信頼性を達成することが可能

深紫外 LED 用金-すず付石英ガラスリッド:SKe-Lid

SKe-Lid製品イメージ

半導体レーザーや車載用センサデバイスなどの用途において、クラックやメタライズ剥離抑制により、生産性向上やコスト削減に貢献

石英ガラスへの金-すず封止材施工時の形状・寸法を適切に制御する独自の技術を採用。クラックやメタライズ剥離を抑制することができ、歩留まり改善による生産性の向上とコスト削減に貢献します。

特長

  • 石英ガラス(ARコート付きも対応可)をカバー材として採用することで、高出力深紫外LEDの透過率向上が可能
  • 予めガラスに金-すずはんだが施してある事から、封止時のセラミックスパッケージとの位置決めが容易
  • 金-すず気密封止による高信頼性と高耐久性の実現
  • 当社独自技術により深紫外の透過率が高い石英ガラスへの金-すず施工時及び、セラミックスパッケージの封止時に発生するクラックを抑制
  • 従来の石英ガラス金スズ封止
    従来の石英ガラス金スズ封止-クラックが発生
    封止後にクラックが発生
  • SKe-Lid
    SKe-Lid封止後-クラック発生なし
    金すず封止後にクラックの発生なし
  • SKe-Lid 封止後外観
    SKe-Lid封止後外観
    セラミックスパッケージ

SMD(Surface Mount Device)化が進む高信頼性と高耐久性が求められる半導体レーザーや自動運転機能が進む車載センサ向けなどの透過性のある蓋材を用いる必要があるデバイスにおいて、金スズ封止の活用も期待されています。