ガラス溶解装置用白金材料

ガラス溶解装置用白金材料

苛酷な条件に耐えるガラス溶解装置を、ご要望の仕様で製作いたします。

高品位ガラス製造に用いられる白金装置用として、酸化物(ZrO2)分散型強化白金をラインアップしました。高温下における装置や部品の変形を低減し、装置寿命伸長に貢献します。白金ロジウム合金、白金金合金の分散強化材も準備しており、ご要望の仕様で製作いたします。

分散強化白金材

特長

  • 高温クリープ破断強度および高温引張強度が白金に比べ、飛躍的に向上
  • 従来の白金材料と比較して、大幅な長寿命化を実現
  • 通常より薄い白金でも同等性能をクリア
  • 使用地金量の低減により低コスト化を実現

用途

グラスファイバー製造用ブッシング、光学ガラス製造装置、電子部品用ガラス製造装置、薄板ガラス製造装置、クリスタルガラス製造装置 他

結晶組織の断面写真

酸化物分散強化白金
酸化物分散強化白金の結晶組織断面写真

通常白金(溶解材)
通常白金(溶解材)の結晶組織断面写真

  • 酸化物分散強化白金の結晶組織のアスペクト比(縦と横の長さの比)は、通常白金(溶解材)に比べて大きいため、クリープ強度が飛躍的に高くなり、少貴金属化が図れます。
  • 高温化での結晶成長を抑制します。
名称 組成 (wt%)  融点 (℃) 密度 (g/cm3)
   Pt    Au    Rh
 Pt 100 1768 21.45
 T-1 Pt 100 1768 21.45
 PtRh10 90 10 1850 20.10
 PtRh20 80 20 1885 18.80
 nanoplat®Pt 100 1768 21.45
 nanoplat®R 90 10 1850 20.10
 nanoplat®BP 100 1768 21.45
 nanoplat®BPR 90 10 1850 20.10
 PtAu5 95 5 1738 21.30

【nanoplat®series】

  1. 1)nanoplat®Pt
    高温下での結晶成長の抑制、および高温クリープ強度が高く、クリープ変形量の小さい特性を示す材料。主に光学用ガラス溶解装置等、PtRh合金が使用できない箇所で利用される。
  2. 2)nanoplat®R
    高温下での結晶成長の抑制、および高温クリープ強度が高く、クリープ変形量の小さい特性を示す材料。
    各種ガラス溶解装置等で利用される。
  3. 3)nanoplat®BP
    nanoplat®Ptよりも高温クリープ強度が高く、クリープ変形量の最も小さい特性を示す材料。PtRh合金が使用できなく、高い強度が要求されるブッシングのベースプレート、スターラー、補強材等で利用される。
  4. 4)nanoplat®BPR
    nanoplat®Rよりも高温クリープ強度が高く、クリープ変形量の最も小さい特性を示す材料。高い強度が要求されるブッシングのベースプレート、スターラー、補強材等で利用される。
  5. 5)nanoplat®PtAu5、nanoplat®Pt Au5(CG)
    ガラスとの濡れ性が悪い、PtAu5%をベースとした強化白金材料。高温下での結晶成長の抑制、および高温クリープ強度が高く、クリープ変形量の小さい特性を示すnanoplat®PtAu5、結晶の成長、および剥離がなく、主にビード皿用に開発したnanoplat®PtAu5(CG)。
  6. 6)nanoplat®Pt(OS)、nanoplat®R(OS)
    PtRh10〜20%相当の高温クリープ強度を有し、結晶の成長を抑制した強化白金材料。強化白金材料の中で、クリープ変形量は最も大きく、熱疲労耐性も高い。
  7. 7)nanoplat®DT ※新強化白金材料
    nanoplat®Ptと比較して、クリープ変形量、熱疲労耐性、および塑性変形能を改善した強化白金材料。

【nanoplat®series】高温クリープ特性相関図
[nanoplat®seriesの高温クリープ特性相関図]1400℃クリープ試験:100h破断応力、伸び比較

【nanoplat®series】熱疲労特性比較
[nanoplat®seriesの熱疲労特性比較]熱疲労試験:破断繰り返し数比較