AgSn TLPシート
大型シリコン(Si)チップ接合を可能にするシート状接合部材
対応チップサイズ20mmの大面積で、高信頼な接合を可能。
EV、HV、産業インフラ等で高まる大電流対応のパワー半導体ニーズに貢献。
TLP接合(液相拡散接合(※1)):Transient Liquid Phase Diffusion Bonding
AgSn TLPシートの概要
■特長
信頼性
- 接合後、AgとSnがAg3Snとなることで耐熱温度が480℃まで上がるため、既存材料よりも高い耐熱性を有します。
- 接合強度においては最大50MPaを維持し、300℃においても同等の接合強度を維持します。
- 3,000サイクルのヒートサイクル試験を通過した高接合信頼性も特長です。
コスト低減
- 数分にて接合ができるため、タクトタイムの低減によりプロセスコスト削減ができます。
環境負荷低減
- 溶剤を含まない材料である為、VOC(揮発性有機化合物)が発生しません。
- 鉛を含まないためRohs規制対象物質を含みません。
■使用方法
接合条件
- 加熱温度250℃で液相拡散接合(※1)が可能です。
- 3.3MPaの低加圧で接合が可能です。
接合対象
- Cu,Ni,Agなどの様々な被接合材に対応が可能です。
■スペック
要求性能項目 | 性能 |
---|---|
対応チップサイズ | 最大20mm |
シート厚さ | 0.03~0.2mm |
接合強度(シェア強度) | 25~50MPa |
耐熱性(高温シェア強度300℃) | 25~50MPa |
信頼性(H.C. -50℃⇔200℃) | 3,000cyc. |
被接合材 | Cu/Ni/Agに接合可能 |
- (※1)液相拡散接合:拡散接合を行う際、接合界面に挿入される金属などを一時的に溶融、液化した後に、拡散を利用し等温凝固させて接合する接合方法。英語名称は Transient Liquid Phase Diffusion Bonding(TLP接合)